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03.02.08:16

感動サービス

もう一度会いたくなる女将さん

 私にはもう一度会いたくなる女性がいる。東京都内の居酒屋Eの女将さんである。
 私が以前勤めていた会社が、年に一度、東京で開催される展示会に自社製品を出店している。
3日間あることもあり、宿をとり、夕食は必然的に外食になってしまう。上司とふとEという居酒屋に
立ち寄ったが、店内は仕事を終えたサラリーマンやOLで混雑しており、我々はカウンターの一番
隅に案内された。 
 生ビールと焼き鳥、肉じゃがを注文し、1時間ほど上司と食事を楽しんだ私は、アルコールも入った
事もあって、カウンターの中で調理をしている女将さんを捕まえ捕り、浜松から東京にきたことなど、とり
とめない会話を交わした。
やがて食事を終え、店を出て、上司と「料理も悪くないし、また行きましょう」と話しながら宿へ向かった。
 それから1年が経ち、また展示会で東京に行く機会ができた。宿も1年前と同じで、居酒屋Eしか食事
をするところは知らないため、仕事を終え夕食をとろうとEへ足を運んだ。店に着くと店内は1年前とは
なんら変わらず、サラリーマンやOLでごった返している。カウンターに腰を下ろしメニュー広げていると
女将さんが私に話しかけてきて、その言葉に私は驚かされた。
 「浜松の子だよね。今年も展示会で来たの」というではないか。1年前、たった一度だけ訪れた私を覚え
ていてくれたのだ。そして、カウンターの上に「これ食べなさい」と小鉢を一つ置き、それを覗き込んだ私に
「肉じゃが好きだったよね」というと、女将さんは去っていった。
 その時、私は確信した。ここに来る客は食事を楽しみに来ているだけではない、この女将さんに会いに
来ているのだと。
 女将さんに興味を抱いた私は、女将さんと若いサラリーマンの会話に聞き耳を立てた。サラリーマンは
仕事の悩みを打ち明け、女将さんが親身になってアドバイスしているではないか。私も、1年間身の回り
に起こった出来事などを話し、「また来年来るからね」と約束をし店を後にした。
 注文された品物を提供し、腹を満たすことだけではなく、居酒屋Eは心まで満たしてくれる。女将さんの
人間味あふれるもてなしの心が真の感動サービスではないだろうか。
 すなわち、魅力あふれる店員、人間味あふれる店員を育て、モノだけでなく、心のやすらぎも提供できる
店作りに力を注がなければならないのではないだろうか。
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